江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「中古住宅の保証制度」についてです。
参考にして下さい。
中古住宅の保証制度
政府による住宅市場動向調査によると、中古マンション・中古戸建等の中古住宅を選ばなかった理由についての上位の理由は下記の通りでした。
・新築の方が気持ちが良いから
・リフォーム費用について割高になる
・耐震性や断熱性など品質が低そう
・隠れた不具合が心配だった
【e-Stat 政府統計の総合窓口より】
本日はこの中の「隠れた不具合が心配だった」を掘り下げて、中古住宅を購入する場合の保証問題について解説していきましょう。
新築住宅の保証制度
中古住宅の保証について解説する前に、新築住宅を購入した場合の保証についてご説明しておきましょう。
新築住宅を供給する事業者は、住宅のなかでも特に重要な部分である、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分(下図)の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任を負っています。
※瑕疵担保責任とは、契約の目的物に瑕疵(欠陥)があった場合に、これを補修したり、瑕疵によって生じた損害を賠償したりする責任のことをいいます。
住宅瑕疵担保制度ポータルサイトより出典
中古住宅の保証制度
一般的には、中古住宅を個人の売主から購入した場合の瑕疵担保責任期間は、2~3ヶ月で設定されます。
建物が古い場合は、そもそも瑕疵担保責任を免責にしている場合もあります。
これでは、中古住宅を購入する買主は不安になるわけです。
不安を避ける為、保証期間が長い新築住宅を選択するという方が多いのはわかる気がします。
既存住宅売買かし保険
中古住宅を購入する方には、是非、既存住宅売買かし保険への加入をお勧め致します。
既存住宅売買かし保険は、構造躯体と雨水の浸入などに対する最大5年間、1000万円の保険制度です。
(給排水管や電気配線・ガス管は保険法人によって取り扱いが異なります)
万が一雨漏れなどの保険事故が発生しても、補修費用を保険金で補うことができるので安心です。
ここで一つ疑問点が出てきます。
それは、わざわざ「既存住宅売買かし保険」に加入しなければならないのなら、新築住宅を購入した方がお得では?という疑問です。
新築住宅は買った瞬間に資産価値が大きく毀損する
新築住宅は、買った瞬間に資産価値が10~20%毀損してしまいます。
何故なら、新築住宅には、不動産事業者の利益・販売管理費・消費税がのせられているからです。
例えば、4,000万円の物件を買った場合、買った瞬間に400~800万円を損してしまうわけです。
既存住宅売買かし保険は、5年契約で検査料+保険料で高くても20万円はいきません。
マンションであれば築10から15年、戸建であれば築15から20年くらい経過して、資産価値の毀損率が落ち着いた物件を購入して、既存住宅売買かし保険に加入した方が、結果的に金銭的にも得をする確率は高いと思います。
さらに、将来、ライフスタイルが変化して、住み替えを行う時に重要になる「リセールバリュー」についてもしっかりと意識しましょう。
「リセールバリュー」とは、「将来、売却する時の資産価値」という意味となります。
この「リセールバリュー」の決定要因の90%は「立地」で決まります。
まとめ
・新築住宅には、最大10年間の保証制度があります。
しかし、新築住宅の資産価値の毀損率を考慮すると、中古住宅を選択する方が賢い選択である。
・中古住宅を選択する上で、大事な事は「リセールバリューを意識する事」と「既存住宅売買かし保険に加入する事」である。
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