江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは、「所有者不明土地問題と不動産購入」です。
参考にして下さい。
所有者不明土地問題から考える不動産購入
令和元年(2019年)6月14日、内閣官房長官が主宰する「所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議」が開催されました。
この会議の目的は、「所有者不明土地問題」を解決すること。
【内閣官房ホームページ】
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shoyushafumei/index.html
会議資料の冒頭分を見てみましょう。
所有者不明土地は、相続が生じても登記がされないことなどを原因として発生し、管理の放置による環境悪化を招くほか、公共事業の用地買収、災害の復旧・復興事業の実施や民間の土地取引の際に、所有者の探索に多大な時間と費用を要するなど、国民経済にも著しい損失を生じさせている。
人口減少・超高齢社会が進展し、相続多発時代を迎えようとする中、所有者不明土地等問題の解決は喫緊の課題となっている。
と記述されています。
所有者土地問題の解決方法と原因
所有者不明土地問題の解決への道筋とそもそもの原因について考えてみましょう。
所有者不明土地問題を解決する道筋
工程表によると、2020年までに「土地基本法等」「国土調査法等」「民事基本法制」の見直しを図っていき、土地所有者が不明にならないようにしていくという内容です。
具体的な施策は下記の通りです。
「土地所有者の責任を明確化する」
「所有者不明の場合でも土地調査が円滑に進むよう手続きを円滑化・迅速化する」
「相続登記の義務化」
「共有制度の見直し」
「遺産分割協議の期限設置」
所有者不明土地問題の原因
所有者不明土地問題の根底にあるポイントは、「その土地に資産価値がない」ということです。
土地自体に資産価値があれば、義務化されていなくても、相続人は相続手続きを進める事でしょうし、結果、放置はされません。
但し、現実問題として、その土地自体に資産価値がないため、手続きを義務化されても、負担が増える一方ということになります。
「相続手続きの義務化」、「遺産分割協議の期限設定」は、不用な土地の押し付け合いを強制してしまい、争う相続と書いて「争続」を引き起こしてしまう可能性もあります。
そもそも、「争族」とは、資産の奪い合いというイメージが強いですが、不用な土地をめぐる「争族」は、煩雑な手続きや利益を生まない不動産の管理の押し付け合いです。
不動産購入の際に気をつけること
不動産購入を検討している方にとっては、「所有者不明土地問題」は教訓です。
それは、これから不動産購入をする際には、将来的にしっかりと資産価値が維持しやすい不動産を選択しなければならないという点です。
これからの日本は、少子高齢化が続いて行き、人口減少が深刻化していきます。
一部の都心部のみに人口が集中していき、地方・郊外の不動産の資産価値は維持しにくい時代となるわけです。
都心部だから、安心ということでもありません。
人口が減少していくわけですから、都心部でも、資産価値の維持という観点は、不動産購入者にとって、大事な指標となります。
立地適正化計画によるコンパクトシティ化
立地適正化計画をご存知でしょうか?
立地適正化計画とは、「都市機能誘導区域」と「居住誘導区域」という区域分けをして、効率的な都市機能を形成する計画です。
もし、この区域のどちらにも該当しない土地に住んでいる場合は、資産価値の維持がしにくいと予想されます。
不動産購入は住み替えも念頭に置いて選択する
少子高齢化・人口減少時代の不動産購入は「終の棲家」という考え方は大変危険です。
高齢化が進む近年では、人生の終盤は、病院や施設で過ごすという方も多くなっています。
入院・入所にかかる費用を現金で用意が出来ない場合、もし資産価値がつく不動産を所有していれば、「その不動産を売却する」という選択肢があることは、とても重要です。
資産価値の維持しやすい不動産購入は、将来のご自身への投資とも言えますね。
また、資産価値のある不動産は、相続人の負担を軽減することにもなります。
不動産価値の決定要因は「立地が9割」
不動産の資産価値の決定要因の最大のポイントは「立地」です。
人口が減少傾向にある都市や、都心部からアクセスの悪い郊外などは、人口が減少し「家余り」の状態になり、資産価値の目減りが強く懸念されます。
そして、もうひとつの資産価値の目減りを防ぐ方法は、「高値掴みをしない」ことです。
割安な価格で購入できれば、将来的な値下がりリスクも軽減することができます。
ぜひ「資産価値」という視点で不動産選びをするようにしてみてください。
不動産選びの前に不動産会社選びから始める
高値掴みをしない不動産を選ぶ為には、不動産を選ぶ前に、不動産会社を選ぶ事をお勧めします。
不動産の物件から選んだ場合、担当の仲介会社は、買ってもらう事を優先にしがちだからです。
あなたの利益を最優先に考える不動産会社・不動産エージェントを味方につければ、不動産の高値掴みを避ける事が出来ます。
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