江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日は、平成30年度のマンション総合調査の中から、修繕積立金について読み解いていきましょう。
参考にして下さい。
マンションの修繕積立金の状況は?
マンションは、区分所有者全体で修繕費を積立てていき、将来のメンテンナンスに備えます。
それでは、マンションの修繕積立金の実態について見ていきましょう。
修繕積立金の実態
・現在の修繕積立金の積立方式
現在の修繕積立金の積立方式は、均等積立方式が41.4%、段階増額積立方式が43.4%となっている。完成年次別内訳をみると、完成年次の新しいマンションほど段階増額積立方式となっている割合が多い。
うがった見方をすると、近年のマンションは、初期段階では、修繕積立金の金額を抑えて、あとから、帳尻合わせをしていこうとしているようです。
完成年次別が古いマンションの多くは、均等積立方式ですが、増額をしないで、修繕費をまかなう事が出来るのかも心配なところです。
・修繕積立金の積立状況
計画上の修繕積立金の積立額と現在の修繕積立金の積立額の差は、現在の積立額が計画に比べて、不足しているマンションが34.8%となっている。そのうち、不足の割合が20%超のマンションが15.5%になっている。
不明が31.4%となっているのが気になりますね。修繕計画がそもそもないのか?修繕費の見込みを検討していないのか?いずれにしても、ずさんな管理状況です。
・マンションの老朽化問題についての対策
マンションの老朽化問題についての対策の議論を行い、建替え等又は修繕・改修の方向性が出た管理組合は21.9%となっている。一方、議論は行ったが方向性が出ていない管理組合は16.6%、議論を行っていない管理組合の割合は56.3%であった。
議論を行っていないマンションは、この先、どうするつもりなのでしょうか?
おそらく先送りでいくのでしょう。
マンションを検討する際の注意点
マンションを検討する上で、検討マンションの修繕積立金が安い場合に注意しなければならないのは、今後の修繕計画の見通しについてです。修繕積立金の積立状況はどうなのか?滞納者はいないのか?長期修繕計画はあるのか?等々、しっかりと調査する必要があります。
特に、注意しなければならないのは、築年数が古いマンションです。
昭和56年6月より前に建築確認を取得している場合は、旧耐震マンションとなります。
旧耐震の場合は、耐震性に問題があります。
耐震改修の予定はあるのか?建替えるつもりなのか?
そもそも、耐震診断は実施しているのか?
マンションを検討する際の注意点でした。
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