そのフラット適合証明書適法ですか?

そのフラット適合証明書適法ですか?

江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。

 

本日は、フラット35S適用時の適合証明書についての注意点です。

参考にして下さい。

フラット適合証明書を違法に取得?

適合証明技術者のための住宅レーダーというお知らせがあります。フラット適合証明技術者向けの文書で、制度改正など適合証明技術者に必要な情報が記載されているものです。

フラット35適合証明書とは?

適合証明書とは、フラット35をご利用いただく際に、お客様が建設または購入される住宅が機構が定める独自の技術基準に適合していることを証明する書面です。

どこが発行してくれるの?

・新築住宅の場合:検査機関

・中古住宅の場合:検査機関または適合証明技術者※

※ 適合証明技術者とは、機構と協定を締結している(社)日本建築士事務所協会連合会及び(社)日本建築士会連合会に登録した建築士です。

【フラット35HPより参照】

https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kensakikan/index.php

適合証明技術者の違反事例

住宅レーダーで、適合証明技術者の違反事例が紹介されていました。

酷い内容だったのは、手すりを確認していないのに「手すりあり」としてフラット35Sの適合証明書を発行していた事例です。

フラット35Sとは?

フラット35Sは、一定の基準を満たす優良住宅について、フラット35の金利を一定期間引き下げる制度で、中古住宅の場合は、浴室・階段に手すりがあれば、5年間金利引き下げを受けることができます。

(他にも基準はありますが、手すりの設置が現実的な解決策になるので、よく利用されます)

違反の内容とは?

この事例では、他の物件の手すりの写真を使いまわすなど、かなり悪質な対応でした。

この適合証明技術者(建築士)が携わって、実際に「手すりがなかった」物件は140件もあるようで、発行した適合証明技術者(建築士)の責任で手すり設置工事が行われる予定で、設置できない場合は、金利引き下げ分の損害賠償請求となる様子です。

消費者に返納が求められるケースもある?

フラット35Sは国の予算による支援制度です。このような不正があると、当然ですが、是正が求められ、是正できない場合は返納が求められます。今回は適合証明技術者(建築士)に責任が求められましたが、利用者(消費者)に返納が求められるケースも考えられると思います。

耐震基準適合証明書もご用心

似たような事例で、表立っては、問題にはなっていないものが、耐震基準適合証明書でも起こり得ます。耐震診断を実施せずに、耐震基準適合証明書だけを発行するという不正行為です。

住宅ローン減税も国の予算を利用した支援制度なので、こういった不正が発覚すると、第一に発行した建築士に責任が求められますが、最悪の場合、住宅ローン減税分国庫に返納しなければならない(住宅取得者が建築士に損害賠償請求する)ケースも考えられます。

耐震基準適合証明書とは?

耐震基準適合証明書とは、建物の耐震性が基準を満たすことを建築士等が証明する書類です。住宅ローン減税における築後年数要件の緩和などに使用されます。築年数や工法によって証明書取得の手続きが異なります。 特に木造住宅の場合は、耐震改修工事が必要と判断される可能性がありますので、購入したい物件が決まった段階で必要な手続きについて確認する必要があります。 

必ず現地調査

フラット35適合証明も耐震基準適合証明書も、必ず現地調査が伴います。安いからと言って現地調査を省略するような悪質な事業者に依頼してしまうと、思わぬ被害を被る可能性がありますので、国の制度を利用する場合は、ルール通り手続きを行っていただける事業者選びが何より大切だと考えます。

 

ご不明な点等ございましたら

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