江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
以前、水道管の耐用年数についての記事をお届けしました。
本日は、水道管に限らず、日本のインフラの老朽化について解説しておきましょう。
参考にして下さい。
老朽化する日本のインフラ
前面道路に埋設する水道管を把握する
不動産購入前には、前面道路の埋設管(水道管等)について把握する必要があります。
経済の発展や生活の質向上に大きく貢献する社会インフラの老朽化が社会問題となっていますね。高度経済成長期に多数のインフラが整備され、現在では、膨大な量のインフラの高齢化が急速に進んでいると言われています。例えば、自宅付近で水道管が破裂する。そうすると、周辺は水浸しになり、車が出せなくなってしまっいます。不動産購入後にこのような被害にあってしまうと困りますね。
水道管の引き込み方の原則は?
水道管は、基本的に前面道路の本管からストレートに敷地内へ引き込むことが原則です。
通常は、前面道路内の配管から各戸へ水道を引き込みます。
敷地の位置関係や権利関係、あるいは前面道路に本管がない、あるいは前面道路に本管が埋設される前に工事された引込管をそのまま使っているなどの理由で、引込管が他人の敷地の下を通って埋設されているケースがあります。
詳細については不動産契約前に仲介会社を通じて、引き込み方を確認しましょう。
高速道路は大丈夫か?
日本を代表する社会インフラである交通網は、首都高速道路は1962年、名神高速道路は63年、東名高速道路は68年に路線が開通し、東海道新幹線は64年に開通しました。いずれも建設後50年を過ぎています。
という事は、そろそろ老朽化したインフラの更新の時期を迎えるわけです。
日本全体では2033年に道路・橋では約63%、河川管理施設では約62%が建設後50年を超えるようです。50年を超えたころから、劣化が著しく進行する施設も現れ、個々の施設の健全度のばらつきが大きくなるため、この50年が一つの目安になっています。参考までに道路のメンテナンスサイクルを調べてみると、国交省の資料が出てきました。
【国交省 メンテナンスサイクル】
インフラでの事故
老朽化するインフラの更新を意識するようになった事故として、2012年の中央自動車道笹子トンネルの天井板落下事故が挙げられます。これを機に、国・自治体などのインフラ管理者を中心に戦略的なメンテナンスの取り組みが進められるようになったと言われています。具体的には2013年に道路法が改正され、道路管理者は予防保全の観点から道路を点検することが明確化され、5年に1度の定期点検が制度化されました。
【国交省 道路法改正】
メンテナンスサイクルの重要性
施設を点検し、点検結果に基づき診断し、診断結果から明らかになったリスクを除去するための措置をして、それらの結果を記録して次の点検に生かすメンテナンスサイクルが回り始めたのも、同時期からのようです。道路法だけでなく河川法や港湾法なども改正され、ほとんどのインフラ施設で適切な維持管理が求められるようになりました。
土木学会の老朽化するインフラ指標
土木工学の研究者や技術者が所属する土木学会では、インフラの老朽化の現状とその維持管理・更新の必要性や課題を認識してもらうため、インフラの健全状況の評価を2016年度から試行的に始めた。その結果はインフラ健康診断書として毎年公表されているようです。
【インフラ健康診断書について】
戸建て住宅にはインスペクション
老朽化するインフラを見逃さない為に、戸建て住宅のインスペクション(建物状況調査)は必要なものと考えています。
過去には『ドローンを活用したインスペクション』について、記事を書いていますので、ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。
社会インフラの老朽化が社会問題となっていますが、不動産を購入する前に周辺環境のインフラの老朽化問題も可能な範囲で調べて頂く事をお勧め致します。
ご不明な点等ございましたら
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